オキムです!今回は関門のコウイカの釣り方に的を絞ってお話を進めてみたいと思います。かなりの長文となってますので、ほんとすみません。
写真や資料も追々追加していきますので、現段階のお見苦しい内容ご容赦願います!
細かく言えば色々あると思いますが、今回はメジャーな釣り方として、
①エギング
②イカスッテ
③エサ巻きスッテ
について、それぞれの利点と欠点を私の主観で解説していきたいを思います。
エギングでコウイカ
エギングがどういった釣りかについては今回は詳しく説明しませんが、一般的な釣り方としてキャストしたら着底を確認、しゃくっては落とし、しゃくっては落としを繰り返して、アタリがあれば合わせて掛ける!無ければ投げなおす!こういった釣りだと思います。
アタリの取り方は各人色々あると思います。
テンションフォール時のラインテンションの変化(イカパンチ、引きアタリ、テンション抜け)で判断する場合やフリーフォール主体の釣り方で、次のしゃくりそのものが合わせになるような明確なアタリを取らない釣り方。
しゃくった後、着底したらしばらく放置してエギのわずかなふらつきや煌めきでイカにエギを拾わせる方法(放置プレイとか言われてますね!)。
エギングの利点
① 仕掛けが簡単なこと
ハイシーズンには初心者のグループをよく見かけますが、リールの糸をガイドに通したらその先にエギを結ぶだけという釣り人を良く見かけます。
何度も結んだり色々な小物を買わなくて良いのであまり釣りに行かない方には確かに理にかなっている釣りだと思います。
② 釣りに動きがある事
エギングにおいて、「しゃくる」という作業はイカを誘うという目的だけでなく、しゃくる動作そのものが爽快でリズミカルで楽しみであるとも言えます。
わたしもエギングを覚えたての頃はロッドがヒュンヒュン言うのが嬉しくて、しょっちゅう仕事帰り、釣れないとわかってて岸壁に素振りに通いました。
向き不向きの問題でなく、エギングが好きだからエギングで釣っているとう方が大半でしょう!まもなく来るアオリシーズンに向けてのウオーミングアップにもつながりますしね。
エギングの欠点
① 単体では着底が分かり辛い。(=根がかりし易い)
餌木自体が底に着くことで着底を知るため根掛かりし易い。着底したと同時に根がかったというのはよく聞く話。
② 着底に時間がかかるため、ポイントを外れやすい。
潮が速いときなど、着底まで時間がかかると、着地した時には隣の釣り人の向こう側ということも多々あります。たいしてしゃくることもできず回収を繰り返さなくてはなりません。当て潮も同様です。潮に当てられ、しゃくっては寄せられ、すぐにエギは手前まで帰ってきてしまいます。
③ 風の影響を受けやすい。
ラインが風に吹かれるとなかなかエギが沈まなかったり、アタリが判別し辛くなります。
以上がコウイカ・エギングの利点と欠点です。
実際はエギングタックルの方々はアイになす鉛を付けて底をズル引きで釣ってるようですね。イカをエギングタックルで釣りたいんだ!という気持ち良く分かります。
イカスッテの釣り
今回紹介するイカスッテは、一般に船のヤリイカで使われているものではなく、以前お話した通り餌木(エギ)のバランスをコウイカ用?にメーカーが一部改良したものです。
釣り具屋さんでエギングコーナーとイカスッテ(コウイカ)コーナーのアイテムを見比べてみてください。圧倒的なバリエーションの差を。
エギングコーナーのエギの方が釣れそうなカラー、サイズも沢山あるのでこれを改良した方が釣れるんじゃないか!?と考えて何度か買って帰って試行錯誤してみましたが、結果市販のイカスッテの性能を越えることは出来ませんでした。未だに何が違うんだろうと思います。
イカスッテの利点
① 捨て鉛のローテーションで潮の変化に対応しやすい。
風や潮などの変化に応じてオモリを交換することで、ある程度なら自分の理想の状態で仕掛けを流すことができる。
② 仕掛けを早く底に沈める事ができ、底付近をネチネチ探ることができる。
着底が早いので狙ったポイントから外れにくく、鉛が底を這うのを確認しながら釣れば、間違いなく底付近を狙った釣りができる。
③ 鉛で海底を引きながら釣るので、駆け上がりや障害物など海底のイメージが描きやすい(狙うべきポイントが絞りやすい)。
④ 捨て鉛式なので根掛かり時、イカスッテの回収率が高い。
得に③は重要です。海底のイメージができるのとできないではその日の釣果に差が出ることは勿論のことながら、釣れたエリアによってイカが今どのような状況にあるのか推察する目安にもなります。更には、その日の傾向やシーズンのイカがステージのどの段階かを知ることで、次の釣行の対策を立てることもできます。どんなスッテを準備していくかなど…。
わたしはこう考える
駆け上がりにアタリが集中していたから、そろそろ産卵が近い。身重の個体は動きが鈍いのでスローに誘った方が良い、遠投せずに駆け上がりで大きめのスッテでネチネチ釣ろう。そろそろイカも終盤かな 。反応が渋いかもしれないから、緑や紫、茶など渋系のカラーも準備しておこう。
遠投気味で広範囲で数が釣れた。アタリも明確だった。産卵前に活発にエサを追っているからまだまだ釣果が望めそうだ。オレンジやピンクなどアピール系の小さめのスッテを準備して行こう(大きなスッテは空気抵抗が邪魔して飛ばない。広範囲からスッテを見つけてもらうには目立つカラーのスッテが良い。また色あせのない新品なら尚よい。)
対象をイメージし、
狙って仕掛けをセッティングし、
結果釣果に繋がる
これが釣れた!?でなく釣った!!ということだと思います!
すみません、話を戻します(;^_^A
イカスッテの欠点
とりわけ無いですが、強いて上げるとすれば、中層を狙えないこと。あと風によっては絡み易いことかな。
先の記事で書いたように松葉イカはべた底狙いで間違いありません。臆病なのであまり中層を泳ぎたくないんですかね~。
基本シリヤケイカや紋甲イカも底付近にいるのですが、活性が高いときや群れが大きな時は中層を中心にエサ追っているケースがまれにあります。
年に何度か経験しますがこういった状況下ではアピールが大きくて、中層を狙えるエギングの方が威力を発揮します。
子イワシやキビナゴの群れが入ったときはそんな感じがしますね…。こんな時はエギング楽しいと思いますよ。小魚の群れの下に何十杯もイカが見える時があります。
エサ巻きスッテ
最後にエサ巻きスッテですね!ぜひ紹介したい釣りです。知ってますか?不格好な造りでしょ。
私もこんなもん誰が考えたんじゃ、絶対釣れんやろ…と思ってました。あの威力を目の当たりにするまでは。
どうやら船からのヤリイカ釣りには結構使うみたいですね。
釣り方や仕掛けはイカスッテとほぼ同じです。イカスッテをエサ巻きスッテに置き換えてもらえば結構です。
通常のスッテとの違いはその名の通りスッテの背中にエサを巻くことができる点です。
エサは鶏のささ身やサヨリ、イワシ、サンマ、キビナゴ etc…。結構なんでも良いみたいですよ。誰かはカマボコやイリコでもいけるって言ってました。
一般的にはささみやサヨリ、キビナゴを使うみたいです。皆さん味や色を付けたりして試行錯誤してるみたいですね。ささみは例外ですがキラキラ光るやつが良いみたいです。釣り具のポイントさんにはエサ巻き用のエサも置いてるそうなんで、自分で準備するのが面倒という方は利用してみてください。
エサ巻きスッテの利点
エサを抱いている時間が長い! この一点です。
へ!?と思われますが、これはイカ釣りに於いて、とても重要なことなんです。
エギングをされる方は身に染みて分かると思います。アタリがワンパンチで終わるか、10秒抱いてくれるかでは大きな違いがあります。長い時はエサが無くなるまで抱いてますよ。
エサ巻きスッテが威力を発揮するのは、それぞれのイカが産卵行動に入ったタイミングですね。4~6月の間で群れが入ったタイミングによって何度かあると思います。
産卵がまじかに迫ると足元付近の駆け上がりにイカが溜まる傾向があります。日によっては、タタミ2畳程度のエリアでしかアタリがないような日も。釣果も一部の釣り人に限定されそうです。
エギングという釣りでは、エギをしゃくるという作業が必要不可欠です。風と潮流の影響を視野に入れながら、この狭いエリアに絞ってエギをしゃくり続けるというのは至難の業ですし、あまりにも非効率です。しかもイカは身重のため、捕食にも消極的で大きなアクションを嫌います。
誤ってあまり手前までしゃくると今度は駆け上がりに根がかります。駆け上がりをズル引くのも自殺行為ですね。
どうです?エギング厳しいと思いませんか?
では通常のイカスッテだとどうでしょう?
エギングのように縦のアクションが必要ない分、移動距離は最小限に抑えられますし、選ぶ鉛によっては駆け上がりにスッテを停めて置くこともできなくはないです。
ですがやはりイカにスッテを抱かせるという点に於いて難がある以上、それほどの釣果は望めないでしょう。一秒やコンマ何秒スッテを触っても、偶然性に頼るほか針に掛けるのは難しいです。
エサ巻きスッテのポイント!
通常のスッテよりボリュームがあり、尚且つエサの体積も足されるため潮の影響をかなり受けます。鉛は少し重たいものをセッティングしましょう。
(8~10号程度。必要なら竿をオモリ+エサ巻きスッテの重量に見合うものへ変更しましょう!)
エサ巻きスッテの欠点
① エサを別途準備する必要がある(傷んだら交換する手間が要る)
通常のイカスッテやエギングであれば、ちょっと時間ができたから釣りでもして行くか!!ということも出来ますが、エサ巻きスッテを使うためには事前にエサを準備しておく必要があります。
また当然ですが、釣りの最中イカが抱いていることに長い間気がつかなかったり、見事イカを釣りあげた場合でもエサがボロボロになってしまえば交換する必要がでてきます。釣れた直後は更なる一杯と焦って、すぐにでもキャストしたいのにエサを付け直さねばならない、この煩わしさも欠点と言えば欠点でしょうか。
② 仕掛けが重たいため遠投に向かない。
大きめのスッテと身エサはかなりの重量となります。そのぶん鉛を重くすれば投げられそうですが、双方が喧嘩しあって仕掛けが絡むトラブルが頻発します。
③ ②の続きみたいなもんですが、その重量に見合う竿を用意する必要がある。
先の記事で推奨している磯竿タイプの3号4メータークラスなら十分です。
エサ巻きスッテ!イカのアタリは?
食べているエサを他のイカに取られまいとするのか、仕掛けを止めて待っていると、たまに穂先がクッと引き込まれたり、グーとゆっくり竿先が重くなったりします。
アタリは小さいことが多いので長い事当たらないなぁと思ったら、たまに回収して投げなおしましょう。気づかないうちに食べられてエサがボロボロになったり、外れてる場合もありますので。
慣れないうちは回収しようとするとイカ付いていた!みたいなパターンが多いです。
慣れてくると「うん?」みたいな小さなアタリに気が付くようになります。
もちろん産卵に近い個体でなければ、通常のスッテ同様ガツン!と大きくアタリがでて分かりやすいです!シーズン通してエサ巻きでも良いと思います。広範囲探れないのがネックですが、近距離のイカは俺に任せろ!みたいなスタンスもありかもですね。
ここで簡単にエサ巻きスッテの紹介をしておきたいと思います!
こんなちょっと変わった形のエギです。背中にトゲトゲがあって、カンナの付け根にステンの針金が結んであります。針金は1m程度。これでエサを背中にぐるぐる巻いて固定するわけです。
コレはキビナゴの冷凍。傷みやすいので少しずつ小分けして、釣り場へ持っていくことをお勧めします!塩や味の素をまぶす人が多いですね。身が締まって釣り場でも付けやすく、海水でふやけても身が崩れにくくなります。
先程のトゲトゲの上にキビナゴを重ねて、針金をカンナ方向から巻いていきます。
こんな風に持つといいですよ!
こんな感じです。ピョロ~ンてなった針金の端っこは綺麗に釘に巻き付けておきましょう(;^_^A 投げる度にラインが絡んでうっとおしいです。
はい!できました!ちょっと左に曲がってますけど(;^_^A
実際はまっすぐつけてくださいね!
簡単そうに見えて、針金が硬いのでかなりてこずります。家で2~3個巻いて持っていくと良いですよ。絶対!
エサ巻きスッテは少しお値段高めで600円~700円。そのぶん造りは良いですね!夜光もすごいです。でもエギに比べたら安い方か。
ステンの針金は別売りもありますので、癖がついたり切れて短くなった際はお買い求め下さい!
今回は3通りのコウイカ釣りのスタイルを紹介しました。
間違って欲しくないのは、どの釣り方も万能では無い!ということです。
守備範囲が広いのはやはり通常のイカスッテの釣りでしょう。しかし、エギングやエサ巻きに圧倒される日もあります。そんな時自分もエギングタックルだったら…エサ巻きだったら釣れたのに!と思うでしょう。
でも本当に原因は釣り方でしょうか?やってみないと分からないですよ。
タックルを変えてやってみて、それでも釣果が変わらなかったら?
そういう時は真摯に周りで釣果を上げてるアングラーに教えてください!てお願いしてみるといいです。結構「こうしたらいいよ!」って教えてくれる人多いです!
いろんなパターンを経験して、エギング、スッテ、エサ巻き…状況にみあった攻めのバリエーションを身に着けていきましょう!
そうして一年技術を磨いて翌シーズン、成長した自分を試してみてください!毎年毎年、関門のコウイカのシーズンが待ち遠しくなると思いますよ!
ここまでお付き合いいただけた方(いるのかな…)お疲れ様でした!そして、ありがとうございます!
次回はここで書ききれなかった内容など、更に詳しく紹介していきますのでお時間ありましたら覗いて見てください! では!